ボルボV60 変速時にショックがでるということで入庫しました。
実際に乗ってみると、加速時のシフトアップの際に遅れが生じてたり、
減速停止時に1速ギヤに落ちるのが遅い時がある症状です。
リフトアップして変速機(トランスミッション)を見ます。
この車は「DRIVe」というグレードで、
マニュアルトランスミッションの機構をベースに、
偶数段(2・4・6速)と奇数段(1・3・5速)で2系統にし、
それぞれにクラッチを設けてそのクラッチ操作を油圧で行うもので、
『デュアルクラッチトランスミッション』(以下:DCT)というタイプになります。
今回の場合はドレンから抜いて抜いた分を入れる方法でいきます。
この車の場合、ドレンプラグは前側と後側に2か所あり
ここを緩めてDCTフルードを落とします。
そしてフルードフィルターが左のフェンダーライナーに近いあたりにあります。
これも緩めてフルードを落としていきます。
ちなみにフルードフィルターはこんな感じで、
フィルターとカバーが一緒に入ってきます。
(フィルターだけというのはないみたい)
DCTフルードを落としていきます。
当店のオイルの受けでギリギリ2か所同時落としができました。
落ちているフルードを採取。
幸いなことに特別鉄粉や異物が混ざってるということはなかったですが、
そこそこ黒くて清浄分散性の能力は落ちてる感じでしょうね。
フィルターもチェックします。
こちらも特に目立って異物があるという感じはなさそうですが、
フィルターの抜け悪そうだなという感じがしますね。
抜いてみたところだいたい6Lほどが抜けました。
ここから新しいフルードを注入していきます。
エンジンルーム向かって右側にエアクリーナーボックスがあるので、
これを外すとドレンプラグを外しやすくなります。
フルード抜き用のドレンプラグと同じタイプですね。
ここを外してジョウゴを使って少しずつ注入していきます。
指定量は7.3Lとのことなので、指定通りに入れていきます。
あとはコンピュータをつないで暖気し、
DCTフルードが50~60℃くらいになるまで温めて、
シフトをゆっくり2往復。
最後にトランスミッション側面にある油面用のドレンプラグを外して油量を調整。
今回は少し溢れたので滴るのが止まるあたりまでフルードを出したら終了です。
このあと1日かけて一般道や高速など様々なシチュエーションで試走しました。
シフトの変速ショックはだいぶ軽減され、
停止時の1速ギヤへの戻りもスムーズにいきました。
一番ベストで改善効果がバツグンな方法は圧送交換になりますが、
この方法でも効果としては十分かなと思います。
今後は20000kmをめどに同じように交換をしていく形になります。
ちなみに今回使用したフルードは
フランス製のユニルオパールの「MATIC DCT」を使用しました。
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