【一般整備】ハイブリッド車などのエンジンオイル乳化について
UPDATE: 2023.05.30

最近では純ガソリン車よりも、何かしら電気の力と両方で車を動かす、いわゆる「ハイブリッド車」が多くなってきた昨今。

もちろん利点は「燃費が良い」「静か」というのが最大の魅力なのかもしれません。

そういったハイブリッド車が主流になってきたこともあり、普段あまり走らないという方にとっても身近なものになってきてはいますが、反面代償として使用する方法によってはエンジンオイルに違った形での劣化症状を見ることが多々あります。

ハイブリッド車は各メーカーによって駆動の仕方が違います。

トヨタのように「電動メイン+補助エンジン」のようなのもあれば、

逆にホンダのように「エンジンメイン+補助電動」のやり方。

また写真のニッサンのように「100%電気+充電はエンジン」といったように、

同じハイブリッドでも異なるアプローチの仕方があります。

ただ、これらの車たちにとって最近多く出るオイル劣化の症状が

「エマルジョン」と呼ばれる、エンジンオイルの乳化症状です。

これがエマルジョンが起きている目安になります。

オイルフィラーキャップの裏に乳化したオイルが付着しています。

これはエンジン内部に発生した水分が蒸発しきれずにエンジンオイル内部で反応をしてしまいオイルが乳化してしまうことです。

エンジンは駆動中は熱を持ちますが、

駐車中など動いていないときは当然冷えます。

気候条件によってはエンジン内部で結露も起きます。

これはどんな車でも同じ条件です。

エンジンには低すぎても高すぎてもいけない、必ず「適温」があります。

適温を維持することで内部に発生した水分を蒸発させることができるので、

エンジンオイル内に水分が反応を起こすことが少ないのですが、

ハイブリッド車は長時間走行などをしない限りはなかなか適温にまで達することが少なく、結果的にエマルジョンを起こしてしまい、オイル本来が持つエンジン保護性能や潤滑性能を含めた機能の劣化を早めてしまうのです。

エマルジョンを抑える方法としては、エンジンを適温にしてあげることが一番良い方法になります。ただそのためには時々高速走行などエンジンを適温にする環境が必要です。

それ以外となるとオイル交換のスパンを距離ではなく期間で交換するという手段になります。

長く性能を維持する方法として、定期的な走行と適したオイル交換を実施して、エンジンにも良いコンディションを保てるようにしていくと、最終的におサイフにやさしいカーライフを送れると思います。

カーライフステーション岩倉店

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