タイヤの亀裂、路面温度との関係性
UPDATE: 2023.09.12

点検で入庫のお客様、タイヤそろそろ交換しないといけないかな~ということでしたが

こちら前についてたタイヤですが、この車は前輪が駆動するタイヤになるため、

だいぶすり減ってます。

「滑り止めの溝は空気入りゴムタイヤ接地部の全幅にわたり滑り止めのために施されている凹部の、

いずれの部分においても1.6mm以上の深さを有すること」

と保安基準には記載されています。

 

よく見ると接地面の角の部分の溝が無くなっています。

接地面全般を見てもスリップサイン露出前になるので、検査は通りません。

特に雨天の場合は新品に比べ排水性能が落ちており、

ここ最近頻発するゲリラ豪雨であれば新品タイヤでも排水が追い付かないくらいなので、

この状態での走行は「安全に安心して乗れる」というわけではありません。

そしてこちらは後輪のタイヤ。溝の深さは十分にありますが、溝に大きな亀裂が走ってます。

後輪なので特に駆動力が加わったりするわけではなく、

基本的にはタイヤが減るということはほぼありません。

ただこれも基準は満たしてるけど、安全で安心して乗れるかというと違いますね。

ここまで亀裂がはっきりと連続的に大きく入っているとパンクではなく、

破裂(バースト)する危険性もあります。

タイヤが劣化する原因として、正常な車両の状態という条件で

「紫外線や経年による硬化劣化」「適正空気圧に設定していないことによる偏摩耗劣化」、

がありますが、ここ最近はこれに加えて「高温路面におけるタイヤ温度異常上昇による異常摩耗」

も劣化原因としてあげられます。

この熱に関しては防ぎようがなく、バーストを招かないためにも適正空気圧を維持することと、

タイヤの使用状況をしっかり見ておくことが大切です。

溝の深さだけでなく、細かく亀裂が入り始めていたら交換を検討頂くことをオススメいたします。