タイヤの寿命について
UPDATE: 2017.06.25
タイヤ
今使っているタイヤは大丈夫?

車には数多くの部品が使われていますが、静止状態でも走行状態でも、路面に接しているのはタイヤだけです。

そんなタイヤだからこそ、安全に走行するために、定期的に点検をする必要があります。

では実際に点検をする際にはどういったところを点検するのでしょうか。

プロの店員さんや整備士さん達は、タイヤ診断をするときに、以下のような5つのポイントを確認しています。

1.タイヤの磨耗具合

まず最初にチェックするポイントはタイヤの磨耗(減り)具合です。

タイヤと地面が接触する面の溝の深さを確認します。新品タイヤの溝の深さは約8mmほどありますが、使用しているうちに磨り減ってきます。そして法規上の使用限界値である溝の深さ1.6mmを示すスリップサインまで磨耗すると車検にも通りませんので、早急に交換が必要です。

ただし、スリップサインが露出する1.6mm近くの残溝では、タイヤの性能はほとんど失われており、カーブでのグリップ性能や雨の日の走行時などではかなり不安があります。そのためおよそ残り2mm~3mmをめどに交換するのをオススメします。

ちなみに偏磨耗(片減り)といって、タイヤの片側だけが酷く磨耗してスリップサインが出てしまった場合も交換の必要があります。

2.ひび割れ

タイヤは熱や紫外線に弱く、車に乗らなくても劣化していきます。

タイヤには柔軟剤や劣化防止剤などの成分が入っていますが、5年ほどでこれらの成分は抜けきっていきます。輪ゴムが放っておくとブチッと切れてしまうように、タイヤも経年劣化を起こすとゴムが硬くなりひび割れが発生し始めます。特にタイヤの側面、あるいは、タイヤの溝に沿って現れます。側面は特にゴムが薄い部分ですので、ひび割れが大きく深くなってしまう前に交換する必要があります。最悪バーストする可能性もあります。

3.製造年数

タイヤのおよその使用年数は、タイヤに刻印された製造年月で確認できます。

右のタイヤは下4桁が0913ですが、この場合は【2013年の第09週に製造】と読みます。

赤〇の13は2013年、青〇の09はその年の第09週(2月末ごろ)に製造されたという意味になります。

あくまでそのタイヤの製造年月ですので、実際に店頭で購入した日時とは異なりますが、おおよその経過年数の目安になります。

よく使う車で購入から3~4年程度、あまり使わずにいたとしてもおよそ5年程度を目安に交換をオススメします。

4.キズや変形

走行中に、縁石や地面の突起物と接触したりして、タイヤに深いキズがついてしまったり、外見上はキズが無くても、タイヤ内部のワイヤーコードが切れていて、その部分が変形(ミミズ腫れのように膨らむ)することがあります。

また、空気圧が不十分なまま走行すると、タイヤを揉んでしまう(タイヤを潰しながら回転させてしまう状況)ことがあります。これもワイヤーコードの損傷に繋がります。

タイヤの強度はゴム自体ではなく、ゴムの内側にある繊維のように組まれた極細のワイヤーコードの束で保っています。このワイヤーコードが衝撃などで切れてしまうことで、その部分が空気圧に耐えられず膨らみ、最悪はバーストすることに繋がります。

タイヤがたとえ新品だったとしても、ワイヤーコードの破損は修復ができないので、これらは交換しておかないと非常に危険です。

5.タイヤバルブ

最後はついでに点検をオススメする箇所です。

タイヤバルブとはタイヤに空気を入れる口の部分です。

現在の乗用車のタイヤはほとんどがチューブレスタイヤなので、バルブとタイヤはそれぞれ別の部品となりますが、バルブのゴムが劣化したことで、そこからタイヤの空気が抜けてしまうということも多いです。