SAABって、名前は残っていますが事実上消滅してしまったブランドです。

自動車業界が世界的再編の動きがあったときGM傘下に入り、

リーマンショックでGMそのものが。。。と、

悲しい流れに飲まれてしまったのです。

 

 

しかしSAABがSAABであったころは、「お金持ちのドイツ車」

「洒落者のイタ車」「くせ者のフランス車」「頑固な英車」と

ヨーロッパ車がはっきり色分けされていました。

 

 

そんな中でボルボと並んでSAABは「通」とか

「粋」な車として独自のオーラを放ちつつ

光り輝いていたのです。

 

ファッションブランドのオーナーや、歯医者さんが

乗り手として選ぶイメージでしたね。

 

今回、「やっぱりSAABも乗りたい」と

弊社社長の悲願?で入手した、このSAAB。

乗ってみておどろきました。

 

 

あらゆる点で「絶妙」なのです。

「変わり者」が選ぶ車ではなく、インテリジェンスに

満ちあふれたほんとうの名車でした。

大きすぎず小さすぎずのボディサイズ。

スルリと乗れば、ピタッとフィットするシート。

 

電動シートのスイッチや、ウインカー・ワイパーなど

手が触れる部分すべて違和感なくわかりやすい

配置になっています。

 

 

 

 

圧倒的なパワーは無いものの、高速やワインディングで

十分加速し、足回りもしなやかで不安をみじんも

感じさせません。

 

乗り心地も不思議なほど路面のショックが伝わらず、

同乗者が快適に過ごせます。後部座席のおさまりも

ほんとうに絶妙で、すっぽりとした包まれ感があって

優雅に過ごせます。

93というエンブレムは「ナインスリー」と

呼んであげてください。

なめらかなボディラインは乗るたびに

デザインの上質さを感じます。

 

 

今はプリウスなど当たり前に走ってますが、

5ドアハッチバックを粘り強く

普及させようとしたのもSAABです。

 

加えてこの車体そのものが、信じられないほど美しく

外装はもちろんドアステップやフロアマットまで

「乗ってなかったの?」と

思えるほど極上の状態で保存されていた

「大当たり」の車体です。

 

わずかにシートがきしむ音が聞こえますが、

自分が昔乗らせてもらったヨットで聞いた

マストの音みたいで、やすらぎすら感じるので

ぜひ聞いてみてください。

まるで日本の桜のように散ってしまった悲運のSAAB。

 

スタイルだけでなく、車作りの「思想」を感じられる最後の名車。

車好きなら一生に一度は体験しておきたいですね。

 

次のおやすみにぜひ!

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